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(7:00-18:00は田んぼに出かけているかも?)

2023,11,06 15:18

 阪神球団日本一、おめでとうございます。日本シリーズはほぼ全試合、TVにて見させてもらいました。まさか第7戦までもつれるとは・・・さすが両軍ともペナントレースではぶっちぎりで優勝するだけの強さが有ると感じました。

 第7戦はどちらに転んでもおかしくない試合展開でした。4回表のノイジーの3点本塁打は「まさにあっぱれ」。森下にヒットを打たれたのは致し方ないとして大山のデッドボールは本当に痛かった。あの死球直後になぜか?「ノイジーに3ランホームランが出そう」と頭に浮かびました。

それが恐ろしくも「ドンピシャリ!」と見事に当たりました。イメージと違うところは宮城の失投ではなかったこと。あの内角に沈む難しい球を打ったノイジーは見事、数ミリズレていればホームランにはならないボールでした。

 続く5回にも3点が入りましたがあの4回の先制3点で「勝負あり」と思ったのは小生だけでなはいでしょう。小生は試合前に阪神はオリックスに勝てないと診ていましたがこれほど強いチームであったことに驚き、敬意を欠いていた自分を恥じています。岡田監督もオリには勝てない!と言っていましたが・・・「四球の年俸査定を上げてくれ!」とフロントへの直談判はあまりにも有名な話です。私から見てもどこからでも出塁する阪神打線は怖いと感じていました。そして、キャッチャーの坂本誠志郎、梅野故障で苦しいと診ていましたが控えにこれほどのキャッチャーがいたとはさらに驚きました(リードが上手い)。

 とにかく阪神球団そして関係者・全国の阪神ファンの皆様には【おめでとうございます】と心のそこから申し上げたいです。

 私も小さいころから野球好き、今は歳を取りすぎて出来ませんが2023年の日本シリーズは十二分堪能させてもらいました。阪神日本一に敬意を表し当農園でも値引きキャンペーンを今日から行うつもりです。

 2023,07,28 17:40

 昨日、「走り穂」を池袋地区圃場で見つけました。走り穂とは田んぼで一番早く出た穂、いわゆる先発隊みたいなものです。4~5日後には出穂期と呼んで問題ないと思います。

 田植えが1週間早いところの圃場ではまだ見つけることが出来ません。条件によってこれほどの差が生まれるとは驚きです。植物は「生命に危機が生じると子孫を残して生き延びる」と聞きますが・・・この現象がまさにそうでしょう。

 よく考えると、この圃場だけ水源が違います。地元観音山からの湧水を引き込んで栽培しています、よって水温が他水田と比較し低いこと。もう一つ違いは盆地形状になっており風の通りが悪く気温が若干高く推移すること。凡夫の勝手な推測でありイネが何と言うのか?は理解できませんが・・・昨年の走り穂は8月2日でした。年々、出穂時期が早まっており高温障害米にならないか?という不安は尽きません。

 R4年度産米の食味はお客様の評判も良く満足いくものに仕上がりました。おかず無しで食べ進めることが出来るお米が最終的目標です。その為にはもう一段の工夫が必要だと思い、R5年度は全水田において「追肥」をしませんでした。ここでいう追肥とは「窒素成分」を指しておりミネラル(主にマグネシウム)の追肥は例年通り実施しました。

 植物の成長には窒素成分が必須です、よって今季の収穫量は大きく減収になることでしょう。追肥をしたことで収穫時点で玄米に窒素成分が多く残ると「エグ味」が増すことが昔から報告されています。そのエグ味を極力抑え、マグネシウムの力を借りて甘味を引き出す栽培方法としました。光合成を高めるには水分が当然必要ですが日陰を作らないことも大切です。当農園の水稲は疎植のため上記フォトの様に「開帳型」で推移します。そこにマグネシウム(苦土)が効いてきますので光合成能力の高い葉になると考えています。炎天下でのつらい作業ですので信じないととても出来ない作業だと思っています。

 

 

2023,4,26 19:45
 
 農薬並びに化学肥料も使わないで育苗することがどれほど難しいか?
 
それは、実践している自分が一番解っています。
 
何十年とやってきましたが、現在でも「完璧・納得」ということがありません。
 
始めた年は罹病し見事に全滅、2年目も罹病、でも半分程度使えました、
 
今年こそと臨んだ3年目も2年目レベルに毛が生えた程度でした。
 
「なぜ」「なぜ」の繰り返しで、苗の確保にかけずり回り、落ち着いての田植えどころではありませんでした。
 
 若いころは病原菌の知識など無くて、ただ農薬を使わなくても出来ると思い込んでいたのです。
 
これを世間では「知らぬが仏」というのでしょう。
 
4年目からはプール育苗に切り替えました。水の中に病原菌は入れません。
 
その間、お袋には随分と心配を掛けました。田舎ですので「育苗失敗」は隣近所に即知れ渡ります。
 
周りには「あの変人息子」と噂されたものです。性格が見栄っ張りの母ですので夜も寝れなかったでしょう。
 
 上手くいかないからこそ他農家は農薬並びに化学肥料を使うのです。
 
しかし、育苗時点で農薬及び化学肥料を使えば、もうすでに「有機栽培米」とは呼べないのです。
 
と言いつつも育苗時点で使用しながらも有機米と称し販売している農家が
 
あることも知っています。
 
 褒めてあげたいのは一年に一回しか出来ない「有機育苗」を諦めなかったことです。
 
化学肥料を含む培土と比較し有機培土だけの育苗では贅沢吸収が出来ません。
 
よって関節の短いじっくりとした苗が出来ます。惚れ惚れする苗となります。
 
有機で「100%完璧な苗」を一度は作ってみたいという情熱は今も持ち合わせています。
 
そして今季も「完璧育苗」を目指して米作りに望んでいるのです。
 
 
 
 

2023,3,20 14:39

昨日、おとなり須賀川市で行われた福島レッドホープスのオープン戦を観てきました。

 野球は好きですが「米作りシーズン」に入りますと中々身動きが取れないので、福島レッドホープスの野球観戦は久しぶりです。観る気になったのは現在進行しているWBC(クラシックベースボール)の影響があると考えます。

ちなみに監督は元メジャーリーガーの岩村明憲氏です。

 グラウンドに何と ヤクルトのエースだった館山昌平氏がいるではありませんか?小生は驚きました。家に帰って調べると2022年から投手コーチをしていたのでした。楽天イーグルスの二軍投手コーチをしているのは知っていましたが・・・。

目を疑いました。まさか我が福島の野球団にいたとは、本当にたのもしい。

 昔、私はヤクルトの館山氏のファンで、憎き巨人を倒す姿を応援していたものでした。あのシュートは天下一品でした。幾度もケガをして苦しんできた投手ですので若いピッチャー陣をうまく指導してくれると信じています。

 岩村監督はカップクが良く直ぐに解りましたが、館山氏のオーラもすごい!、レッドホープスのユニフォームは安物ですが、デザインはNPB日本プロ野球12球団のどこにも負けていない格好良さはあると思っています。

今季は本戦に入ったら、幾度か観戦したいと強く思った次第です。

 

チェーン除草は最も効果的

2022,05,24 19:05        フォトはクリックで拡大

第2次除草開始
 柳作102地区
 処理後の土表面
その効果

 田植え4日後に第1次チェーンを投入した。苗がまだ活着していないだろうとイメージして優しく掻き揚げる手引きチェーン機を恐る恐るの投入。

 チェーンとチェーンの隙間を無くした除草機ですので、浮き苗や土中への埋め込み苗を想定していました。でも全く見られません、「改良が上手くいった!」と自画自賛。

 気を良くして田植え後8日後にはあめんぼ号に取り付けた本格第2次チェーンを引いてみました。イメージ通り雑草の埋め込みそして浮き上がりなど無くて「誠に爽快です」。

 昨季は害虫に負けない茎や葉を作りたいが為に、卵殻肥料やグアノ(有機物)の投入をしたことで大量の藻が分厚く発生して難儀しました。その失敗も今となっては貴重な経験になっています。

 第5次改良型はチェーン間の隙間が無いこと(右写真)で土表面描きの残しがありません、それによる理想的な結果は(フォトNO,3)を見ていただくとわかりやすいと思います。

 これで雑草退治は完璧とは思っていませんが、例年よりは良い結果が待っている様で、来る4日後の第3次チェーン投入が待ち遠しくなってきました。

 世界的マクロでみればくだらないことですが小生にとっては大きな進展であります。今期は有機栽培米をお待ちのお客様に、今まで以上に広くお分けできるのでは?と期待を膨らませています。腰痛もなく身体も動いていますので、今までの様に雑草に負ける悪いイメージが想像できず収穫が楽しみになってきました。

2022年田植え完了

2022,05,16 17:41

 昨日、田植えが完了しました。

 とりあえずは「ひと段落」というところです。

本日は朝から雨模様、近くの温泉で1・2時間くらいゆっくりと湯船に浸かり身体を休めたいところですが・・・そうはいきません。

 年明けに廃業した方から中古田植え機を譲り受けました。

今まで使用していた「ヤンマー製」から「クボタ製」に代わり操作に戸惑ったところは否めませんが、欠株続出。

IMG_9255.jpg

 バックミラーも無いことで反転したところで「植えてない」ことに気付くのも1度や2度ではありません。ということで本日は「さし苗作業」に忙殺されています。いやこれからも数日は続くのです。

 ただ、メーカー変更でクボタ製田植え機の素晴らしさは実感できました。作業者の立場に立った設計や操作性には他メーカーより優れており感心するばかりでした。

 どうにかこうにか「田植え」までたどり着きましたが、その過程では大きなトラブルもありました。

 父の代からのトラクターが壊れたのです。春先には「田起こし」「代掻き」などなど必須のアイテムです。

 この時期に他の農家に借りるわけにはいきません。なじみの農機具店から急遽、トラクターを購入しました。当然のこと中古品となりますがエライ出費となりました。今年度も例年のごとく赤字申告となりそうです。

食味値なぜ落ちた。

2021,11,30 17:57

 今季、計測による食味値を87ptと落としてしまいました。

 周りから笑われても収穫量を度外視して食味第一で取り組んできました。ですから内心は穏やかではありません。

 データを見ますとタンパク質が高めに出ていることで落としているようです。直線的に見て肥培管理に問題があったと考えられます。

 開花・受粉後、1ヵ月以上の長雨が続き日射量が極端に不足、窒素分を完全に消化できなかったのか?有機肥料は分解という工程を踏んでからの肥効、よって天候をにらみながらの施肥では遅いのです。従って非常に難しいところがあると思っています。。

 昔の様なミネラルを多く含み、滋味深くも美味しく、そして農薬を極限まで減らした安全なお米作り!いわゆる有機栽培米・特別栽培米を目指してきました。あれこれと先駆者の著書も読みました。直にお会いしてお話も聞きました。自らボカシ肥料も作ってみました。その結果たどり着いたのが今の「米糠を主体としたミネラル分を多投した肥培管理」です。

 窒素・リン酸・カリウムなどは肥料に含まれていますので供給に何ら問題は無いと思っています。マグネシウムやカルシウム・ケイ酸等も意識的に投入しています。問題は微量要素である鉄・マンガン・ホウ素・亜鉛・etcの補給です。これには「米ぬか」および「海底泥(ミネラル土)」の投入で補う工夫をしてきました。

 すべて、これらは添加物の無い、化学的合成の無い肥料を吟味して使用しているつもりです。

 圃場にはバランスよくミネラルを供給しているつもりでいますが・・・別な視点から見て、これらを根が吸い上げているのか?吸収できる健全な根ができているのか?そこは疑問符が付いて分かりません。

 ただ言えることは「まだまだ観察力が足りなく、稲の思いを感じ取っていない!」というところを知った次第です。

食味計について

食味計.jpg

2021,11,29 18:25

 【美味しいお米が出来ました】と、どうやってお客様に伝えるか?これが昔からのお米業界の大きな課題でした。

 そこで作られたのが「食味計」です。販売したい側ではお客様が食べる前に、そして購入する前に「食味度」を計れる機械が出来てアピールがしやすくなりました。

「米・食味分析鑑定コンクール国際大会」で導入されて以降、そこで出される数値は侮れないものになってきてます。

4つと少ない項目で判断する事やミネラル含有が加味されないなど未だ賛否があるのは事実ですが・・・。

 本日、我が村役場に出向いたら食味計が設置されていました。コメ余り、そして米価暴落の昨今、稲作農家も行政も「量より質」特に食味には重点を置かざるえなくなってきてることが伺えます。

 小生はこの機器を絶対とは思っていませんが20年前より一つの指標として測定はしておりました。今季(2021年)の当農園の食味値は87ptと落とした結果となりました。ただかろうじて85ptをクリアして【極上米】を返上せずに済んだのは救いです。

 今は「お客様の期待に添えなかった」と恥じているところです。

あ〜!お米内頴褐変病

2021,08,25 17:38 

 今季コシヒカリの「内頴褐変病」がひどい!

出穂時期以降の長雨は本当に気になっていました、そして心配していたことが見事に当てはまっています。

 それは内頴褐変病(ないえいかっぺんびょう)です。開花・自家受粉の為に内えいと外えいが開き、その後に閉じるのですが、その際に菌を含んだ水分が入り込むと罹病すると言われています。

 

 1穂の罹病状況からイメージしますとおよそ3割程度が被害に遭っていると思われます。※右フォトの茶色に変色しているのが褐変病に侵された籾です。

これだけの長雨ですので「イモチ病」や「もん枯れ病」も心配されるところですがそちらは無いようで現時点では安心しています。

 離れたところから見ますと、どの水田も見事な穂を大量に身に着けて「今年も豊作!」の様に見えますが・・・近くで見ますと変色がひどく本当に汚いのです。これでは豊年万作となるはずがありません。気になって他農家の水田も見渡しますが見事に同様で少しは救われます。

 これから殺菌剤を散布する考えなど全くありませんので30%の減収は覚悟せねばいけません。近年の異常気象を恨んでみてもどうなるわけでもありません・・・どうしたら循環農業が出来るのだろうか?・・・東北片田舎のオヤジの模索はこれからも続くのです。

穂が出てきました。

2021,08,03 18:39 

 連日のメダルラッシュに沸く東京オリンピックですが、残り日数もわずかとなってきました。小生はアスリートたちの姿にエネルギーをもらって暑い夏をいままで乗り切ってきました。

 終わったら一気に疲れが出て無気力になりそうな気がしてなりません。

暑中お見舞い申し上げます】

 でも昨日、高野地区水田で穂が出ているのを見つけました。よく見ますと他の水田でもあちらこちらで出ているではありませんか?過去に出穂を8月2日に見たことはありません。嬉しい気持ちもあるのですが、一方では温暖化の進行を肌で感じることで複雑な心境!素直に喜ぶことは出来ません

 新聞によると、農研機構が気候変動・温暖化による玄米収量と外観品質の将来的影響を予想しています。20世紀末には水稲収量が20%減少、また高温による白未熟粒率が全国平均で40%と達する・・・従って高温耐性品種の開発や温暖化適応策の導入が必須であると。

チェーン除草機改造 Ver5

 改造型
 反射灯
 あめんぼ号取付
 乳酸菌発酵液

2021,04、08 19:04        フォトはクリックで拡大 

 有機米作りの一番の課題は「除草」だと考えています。毎年毎年、雑草と戦ってきましたが勝ったことが一度もありません。今年も負けるでしょう!だからと言って対策をしなければそれこそ悲惨な結末を迎えます。 そこで・・・

■農閑期の間、暇を見つけてはチェーン除草機を作っていました。それは今までのチェーンに不満があったからです。今まではチェーンとチェーンの間隔が広いことで土表面を掻けないところがありました。

 昨年、横にチェーンを着ければ掻き残しは無くなる!?とトライしたところ土中に練りこんだワラなどが絡んで非常に痛い目を見ました。逃げ場所が無くなりますので必然なことで想像力の無さを痛感しました。 そこで今回はチェーンの取付ピッチを狭くしようと考えた訳です。

■ピッチ3.0mmから2.2mmにし、そして軽量化を図るためプラチェーンを活用しました。横チェーンでも苗のなぎ倒しはありませんでしたのでこの改造品でも行けると期待しています。

公道を軽トラックに乗せて運搬しますので念のために反射灯も両サイドに取り付けました。

■完成しましたので本日(4/8)、あめんぼ号に取り付けました。それがNO,3フォトです。今回で5回目の改造となりますが「例年よりうまくいってくれますよう」に祈っているところです。

■NO,4フォトは乳酸菌発酵液の仕込みです。30℃に温めた水にヨーグルトとオリゴ糖を投入し増殖させます。目的は乳酸菌で雑草を早く芽吹かせドライブハローで叩くのです。

この様な作業は本当に面倒ですが「紙マルチ法」や「大型乗用除草機法」等々では低価格の有機米は作れません。よって零細農家に見合った除草方法で活路を見出すのです。

2021米作り開始

 育苗床作り開始
 土表面攪拌
 投水・均平取り
 乾燥

2021,3,4 17:21       フォトはクリックで拡大 

 2021年2月6日より育苗床作りを始めました。昨季のお米外観は非常にきれいでした、しかし食味は理想としたものに成らず無念です。食味計による計測でも82ptと落ち込んでしまいました。

ここ数年の気候変動も有りますが・・・そこに逃避することはしたくありません。工程を振り返り一切「手抜き」したということは思い当たりませんので・・ただ未熟だということです。

●今年こそはと気合を入れて育苗床作りを始めています。「寒い!」などと言ってはおれません。

●ではなぜこの時期から始めるのか?  水を入れて均平を取るのですが・・・土壌が乾くのに約1ヵ月を要します。種蒔き時期が4月10日前後です。従って逆算すると今から仕掛からないと間に合わないのです。

●数日放置しますと減水により高低差が見えてきます。高いところは土を削り、また低いところには盛土をして2月20日に仕上げることが出来ました。現在は乾燥中です。

●まだ後工程があるのですが、この「均平取り」には何時間を掛けても完璧にしておきたいです。農薬を使わない育苗は非常に難しくプール育苗で無くては成功しないと思っています。さらに均平で同じ条件にして「優劣の言い訳」を無くしたいです。

種籾到着
 塩水選
 酵母菌処理
 浸種

●3月1日コシヒカリ種籾が届きました。事前の連絡がありましたので前もってお湯で食塩を溶かして比重1.15の塩水を作っておきました。

●翌日、早速投入したら浮き上がる籾が多いこと・・絶句。このペースですと生き残る籾が不足します。よって比重1.15⇒1.14に薄めて実施しました。年々、種籾の品質が悪くなっていることを痛感しています。しかしこれも言い訳材料にはしたくありません。

●次工程の「酵母菌処理」。30℃のお湯に酵母菌を投入し準備万端です。この酵母菌水に24時間浸種。実は昨年より「温湯消毒」を辞めて「酵母菌処理」としています。この方式は育苗段階での罹病が少ないと思っています。

●奥山すそのの生活雑排水の無い浸種する場所を選定し、整備しておきました。いよいよ3/4浸種、これから1ヵ月以上の浸種をします。水温は6℃未満ですので安心です。

■東北はまだ寒いです。この時期からこの様な準備をしている農家は少ないと思っています。これは【農薬を使わない米作りのこだわり】です。収穫時期の秋になって後悔したくはないのです。

 この一連の作業(工程)を抜かりなくこなして、最終的に「美味しいお米」に成らなかったときはただの自己満足で終わるのでしょう。作り方が的を得ていなかったことが証明されるのです。

農閑期は何してる?

 出発
 運搬物
 北関東
 県北・会津

2020,12,20 23:13          フォトはクリックで拡大 

 農閑期はある企業の物流部門でパートタイマーとして働いています。仕事があるというのは本当に有難いことです。冬季間でも固定費が出ますので何もしないでいる訳にはいきません、近くに無ければ地元を離れ出稼ぎをせねばなりません。

 パートは今季で9年目となりますので、ある程度の仕事は出来ると自負しています。「物流」と言えば聞こえが良いのですがいわゆるトラック運転手です、企業の自社店舗や提携している業務スーパーに「お米」と「野菜・果物」を定刻にかつ正確に届けることがミッションです。

 「定刻」といっても福島県内だけでなく、店舗が北関東や山形県まで広範囲に存在していますので長距離及び長時間を要します。また、お米の品種、野菜・果物のアイテムも多く正確に仕事を遂行することは簡単ではありません。

 でもその「対価」は非常に有難く思えます。お米販売では利益が出ませんのでここで得た賃金で農機具の修理代金を捻出するのです。

2020年米作り総括

2020年11月25日 17:34

 令和2年度(2020年)の米作りもほぼ終わりに近づいています。残っているのは「色彩選別作業」と「保冷倉庫への搬入」のみとなりました。

 身体がどうにかもったことは神に感謝です。収穫終盤は疲れが溜まり腰に巻いたコルセットは必需品でした。この健康器具にも感謝・感謝、歳は取りたくないものです。ちなみに11月22日で62歳になり家族に祝ってもらいましたが、内心は嬉しくもありませんでした。

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 水不足対策
 酵母菌処理
 卵殻有機石灰
 農機具トラブル

 令和2年米作りで強く印象に残っているもの

NO,1・・・春先、水不足を懸念し水源を探して水路を確保(フォト1)。結果的には水不足とはならず取り越し苦労でした。でも今、危機を想定した若い情熱を持つ自分自身に関心しています。

NO,2・・・種籾の温湯消毒を止めて酵母菌処理にしたこと(フォト2)。これが大正解!。一度に100%転換ですので失敗であれば販売するものが無く、今頃は廃業かも!?。これは素晴らしい!

NO,3・・・卵殻カルシウム(有機石灰)の効果(フォト3)。今季の日照不足は戦後最悪。日照が無いと軟弱徒長で倒伏します。当農園イネの倒伏は「ゼロ」。それはカルシウムのお陰なのです。

NO,4・・・相次ぐ農業機械の故障(フォト4)。田植え機・トラクター・コンバイン、故障は付き物ですが計画通りに進まずストレスは溜まります。修理に支払うお金ほど惜しいものはないです。

NO,5・・・お米収穫前の完売。ここ数年完売は出来ていますが収穫前の完売は初めてです。自分がやってきたことが報われたことは嬉しく、お客様に心より感謝しております。

 一年間は本当に長く、白いご飯にするまで「喜怒哀楽」の繰り返しでした。米作りの最終通信簿、いわゆる食味は理想的なものにならず「感動品質米」は返上せねば?と考えてしまいます。食味計による食味値平均は82ptと例年よりダウン。タンパク質含有MIN5.8~MAX6.1は理想的で、さらには各項目において文句の付ける所が無いのですが・・・最終的には不順な天候のせいにするしかありません!?・・・幾つになっても「半熟者」で、今は米作りの難しさを痛感しています。

2020年出穂

 2020年出穂
 特別栽培田
 有機栽培田
 着粒数良好

2020,08,20 15:15              フォトはクリックで拡大 

 6月は梅雨時期ということで日照不足はしょうがないと思っていましたが、7月に入っても曇りや雨の日が続き日射光が無くて本当に心配したものです。

今年7月の日照不足は【戦後最悪の大寡照】と気象庁の気候統計で発表されました。

 しかしながら8月に入り強烈な暑さが続いており稲作農家にとっては救われました。8月はイネの開花・受粉の時期で降雨が無いことは有難く思っています。

 

 上記フォト4枚は昨日(8/19)撮影したものです。長雨が続いたことでイモチ病の発生を懸念していましたが全くありませんでした。

見回りして気づいたことは「カメムシが居ない」ことと「内頴褐変病が無い」こと。はて?どうしたことでしょう?バッタは例年同様にいるのに!不思議なことです。

 殺虫剤など散布しませんので出穂時期はカメムシの天国です。穂や茎に口ばしを刺してチューチュー吸っているのですが・・・6月7月と寒かったことが影響しているのか?。

 穂が茶色に変色する内頴褐変病もほとんど見ません。開花時期に雨が降ると起こる病気と言われています(これは降雨が無いので理解できます)。

 ですから例年になく穂が奇麗なのです。大寡照であれほど心配したのに何事もなかった様に見事な穂を着けています。こうなると秋の収穫が楽しみになってきます。

 

 当農園米は海水にがりから取ったマグネシウムやタマゴ卵殻からのカルシウム、さらにはミネグリーン(古代貝化石)などのミネラル肥料を多投しています。ちなみに現代の日本人はミネラル不足に陥っています(花粉症がその代表例)、当農園のお米がミネラルを多量に含むから寡照でもこのような穂を着けたのか?

 このようなことになってイネの生理がまた解らなくなりました。奥が深いものです。

もう田んぼに入れません。

溝切り完了
 スパイダーモア
 上竹地区
 柳作地区

2020,07,14 17:37             フォトはクリックで拡大 

●7月11日溝切りが完了しました。本当に大変な作業でした、ですから今は達成感で一杯です。この作業をはしょることはできません。その効果の大きさが身に染みているからです。

 イネがまだ大きくならない、条間の見える時期に排水溝を掘っておきます。すると秋の収穫時の排水性が大きく改善されます。よってギリギリまで水を入れておくことが出来るのです。

 

 当農園の中干し・溝切りはいつも他農家より遅くて7月10日以降となります。この時期はヤゴからトンボに羽化する時期が終わるのですが、まだ作業中にイネに張り付く無数のトンボと出会いました。そして分かったことは各水田により身体の色が違ういろんな種類のトンボが居ることを初めて知りました。還暦を過ぎたおやじでも、小動物が我が田んぼに居ることは嬉しく思うものです。

 

【もう、田んぼに入ることが出来ません】

 溝切りをしていて感じました、それは歩く度に足のうらで「ブツブツ」とイネの根を切っている感触です。まだまだ有機田には取り切れない雑草があるのですがここまでと観念致しました。

 2020年雑草との戦いも相対的にみて今季も勝てませんでした。後ろ髪はひかれますが・・・これ以上は無理、攻めどころを間違っていました。まだまだの未熟者、実力不足を悟りました。

 

●7月12日より草刈り作業に入りました。除草作業に比べたら遊んでいるようなものです。でもこの【スパイダーモア】は世紀の傑作品だと思います。

●この機械を買うまでは「背負い式刈り払い機」を使用していました。一日中使用していますと、翌日には必ず身体のどこかに違和感が残りました。

この草刈り機は「ハンドルを握っているだけ」でどんな斜面でも高速で刈り取っていくのです。

●当然のこと農家からの圧倒的な支持を受けて今でも超ベストセラー品です。開発した企業従業員は高額なボーナスを得ていると聞きますが、農家の苦痛をここまで解消したのですから当然のことと納得できます。

田植え後の休息

 いざ、出発
 トロトロ層
 3次チェーン
 マイクラブ

2020年6月1日 19:40        フォトはクリックで拡大 

●田植え完了から約半月が経過、苗も活着して茎がしっかりしてきました。いよいよエンジン付きチェーンを投入します。今回が有機栽培田に於いての3回目の除草となります。

●田んぼも気温上昇と共に微生物や小動物(イトミミズやミジンコなど)が活発に動き回ってくれて「トロトロ層」が出来てきました。米ぬか主体のボカシ肥料は微生物のエサになりますので爆発的に増えてきます。今のところイメージ通りに進んでいます。

●ここで重量のあるチェーンを投入し土壌表面をかき回します。トロトロ層が出来ていることで面白いようにコナギ雑草が浮き上がってきます。今回で3回目のチェーンとなりますがこれほどの雑草がまだあったとは驚きで・・・この作業をしなかったら!どうなるのか?本当に恐ろしく感じます。

●「田植え」も終わり「3次チェーン」も終えて・・今は解放感で一杯です。この感覚は、わが県からのコロナ自粛要請も解除されたこともあると思います。

 息子に連れられてゴルフ練習場での「打ちっぱなし」で身体を動かしてみました。12年ぶりにクラブを握ってみましたが、まっすぐは行きません、そしてシャンクが多発、しかしながら芝生の濃い緑とさわやかな風のなかでのその爽快感は病みつきになりそうです。

チェーン除草開始

 チェーン改良
 トライ 
 困難
 結果

2020,05,20 20:00            フォトはクリックで拡大 

●昨年の雑草退治は完ぺきではありませんでした。よって考えていた人力チェーンに一部改良を加えました。改良点はフォトをご覧ください。横チェーンを入れて土壌表面の掻き残しを無くしました。

●田植えから4日目、有機栽培田において一回目のチェーン改良型を投入しました。

降雨で水深がありましたので心配していた「苗のなぎ倒し」は全くありません。

●「重い」「重い」と思っていましたらイネ株やワラがチェーンに絡みついています。逃げ道が無くなりますので当然そうなるのです、想像力が無くまだまだ未熟者です(笑)。

一往復に一度、付着したワラを取り除く作業が増えましたが、除草効率もアップしていることは嬉しいところです。

●期待する以上のコナギ雑草が浮いて、本当に嬉しく疲れが吹き飛びます。そして改良効果が確認できました。来季は縦チェーンの間隔を現在の3.0㎝ → 1.5㎝と狭くし横チェーンを取りはずします。

■縦本数を増やすことで2倍の重さが想定されますので、プラスチックの鎖を多用して軽量化するのは当然のことですが・・・。

 今春はもう一度だけこの除草機を投入し、第3次からはエンジン付きのチェーンを投入する計画でいます。

 世界中の皆様が自粛でストレスを抱えている中で、小生は大自然の中で「米作りの喜びを満喫」しています。本当に申し訳なく思っています。

2020年田植え完了

 基肥
 ズングリ苗
 田植え
 雑草芽吹き

2020年5月19日 10:55       フォトはクリックで拡大 

●基肥えは某メーカーのボカシ肥料を使用しています。10a当たり80kgの散布量。米ぬかを主原料としており漢方生薬の残渣物を使用しているのが特徴です。

 気力旺盛だった若いころ自力で原料を集めてボカシ肥料を作っていましたが、発酵や肥効の再現性が難しく現在は購入しています。いろいろ使用してきましたがこの「プロボカシ」がコスト的にも効力も秀でていると思っています。

●育苗も節間が短く太い茎で満足しています。節間が長いと収穫時に倒伏の恐れがあります。また酵母菌処理で病気が全く出ませんでした。温湯消毒より優れていると感じました。

●5月14日-17日でトラブルもなく田植えが完了。あまりにもスムーズに行って怖いようです。

●しかし問題はここからです。補植しながら田んぼの中を見ますとコナギ雑草が旺盛に芽吹いています。田んぼ表面にはイトミミズやミジンコなどが所狭しと動き回ってトロトロ層を作ってくれています。これによって浮き上がっているコナギ幼葉もかなりあるようですが・・・

 補植が終わったら直ぐにチェーン除草に入ります。有機の米作りはこれから1ヵ月が勝負なのです。頑張ります。

種まきしました。

 種まき作業
 ハウスへ展開 
 無加温平置出芽
 フィルム被覆

2020,04,19 10:11          フォトはクリックで拡大 

●家族・親戚総出でコシヒカリの種まきをしました。この日は朝から雨降り、気温も上がりません。でも温暖化は進んでいます、数年前みたいに手がかじかむことはありません。皆様、本当にご苦労様でした。ありがとうございます。

 

今季は育苗において大きく変更した4点がありますのでご報告いたします。

 

【1】種もみの低温長期浸種(山中の伏流水4℃〜6℃に30日間)

【2】種もみの温湯消毒を廃止、酵母菌処理(30℃×20h)としました。

【3】低温催芽をせず平置き自然出芽としました。

【4】床土を変更。→ピートモスを含まない有機質育苗培土に変更

 

●毎年、農薬を使わずに育苗することは本当に難しいと思っています。完璧ということがありません。それはまだ「イネの生理」というものを知らないのでしょう。どこかに生理を乱す要因があると考えています。そこで今季は思い切ってトライしてみました。

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